長州産業株式会社を代表とする共同企業体(構成企業:長州産業株式会社(山口県山陽小野田市)、株式会社JET(東京都千代田区))は、畜産クラスター補助金事業(※1)に採用された「株式会社 トップファーム 家畜排せつ物処理設備装置等工事」を竣工いたしました。
(※1 畜産クラスター補助金事業:畜産環境対策総合支援事業のうち畜産・土づくり堆肥生産流通体制支援事業 畜産・土づくり施設等導入支援事業)

 

株式会社トップファームでは肉牛・乳牛あわせて約13,000頭を飼育しており、この度導入した急速土着菌増殖乾燥システム(ERS※2)を使用して1日あたり75トンの家畜糞尿を殺菌・発酵・乾燥して堆肥化処理し、再生敷料として使用する予定にしております。

 


竣工したERSシステムの写真
(ERS5型3台、バイオマスボイラー2台(RPF燃料使用予定))

 

(※2 ERSは、設置地域に生息する土着菌を活用し、糞尿等の有機物を短時間で殺菌・発酵・乾燥して再資源化する装置です。装置本体内部に定植した土着菌が50~60℃の発酵熱を発熱、内部を機械的に減圧して水の沸点が50~70℃となるように保ちます。これにより、糞尿に含まれる大腸菌を死滅させ、また植物の種子を不活化させます。排水・悪臭を排出せずに低含水率の再生敷料や肥料を、わずか“1日”で製造します。一般的な堆肥化は堆積方式による開放型自然発酵により3~6か月間が必要であり、さらにメタンガスも発生させるのに対して、本装置では密閉空間内で強制発酵させるため、数時間で処理を終えてメタンガスなどの温室効果ガスの排出も抑えられます。)

 

悪臭・排水を出さず、気候に左右されることなく、家畜糞尿を高速で発酵乾燥処理して再生敷料や堆肥を作る急速土着菌増殖乾燥システム『ERS』。これにより糞尿処理等における課題解決のソリューションを提供し、全国の畜産農業の持続的な発展に貢献すべく今後も積極的な事業展開を続けてまいります。